皆さん、こんにちは。
ポジティブ心理学博士の山口まみです。
みなさんは日常生活で、小言がつい口をついて出るということはありませんか?
かくいう私もそうです(汗)。
特に子どもに対しては「しつけ」という名目のもとに、「◯◯しないで、◯◯しなさい」「それはダメ」と命令、もしくは相手の振る舞いを批判&否定するような言葉が多く登場します。
もちろん小言の多くは、家庭内の秩序を守るため、もしくは相手の将来のためを思って「よかれ」と思って言っているものです。
しかし、それが実際に相手のために本当になっているのか、相手との関係性をよいものにしているのか、という視点で考えてみると、そこには全く違うものが見えてきます。
心理学者のJohn Gottman氏は、親密な関係にある相手から発せられる批判には、「建設的な批判」といったものは存在せず、それは全て相手に痛みをもたらすものだと指摘しています。
私たちの脳は、自分が生き延びていく上で親やパートナーという親密な相手との絆が欠かせないことを本能的に知っています。
それ故に、小言や批判を「相手が自分を拒否まはた放棄しようとしている」サインとして受け止め、心は恐れに圧倒されてしまいます。
そんな恐れを感じながら、冷静沈着かつ肯定的に批判に対処できるという人はいませんよね。
ナイフを胸に突きつけられれば、誰だってパニックを起こすのが当たり前です。
相手が小言(批判)に対して、「怒り」や「だんまり」で反応するのは、そんな痛みへの自然な反応です。
ですから、小言という「批判の言葉」を口にするときは、それがどんなに小さなことであれ、それは相手に痛みをもたらすものだという認識が必要です。
その認識があれば、批判を口にする前に「本当に相手のためになっているのか?」「(相手にとって)本当に必要なことなのか?」いう質問を自分にすることが出来るようになるでしょう。
それでも、小言が習慣化してしまっていて、咄嗟にそんな質問が頭に浮かんでこないという人もいるでしょう(私もそうです、笑)
そこで、実験としてぜひ
『小言ゼロデー』を実施してほしいのです。
ルールはとっても簡単です。
丸一日、小言を一切口にしない日を設定して実行するのです。
小言がつい口をついて出たら、1回につき100円の罰金を設けて、家族貯金(家族のレジャーに使うお金)にしましょう(笑)
それから、どうしても言わなくてはいけないことは、批判めいた小言ではなく「提案」もしくは「お願い」に言い換えます。
例えば、「洋服を片付けなさい。いつも脱ぎっ放しにしてだらしがない!」と言いたくなったら、
「私は部屋が片付いていると気持ちがいいんだよね。あなたが協力してくれると嬉しいわ」
と言い換えてみるのです。
「小言ゼロデー」の体験は、これまでのあなたの物事の見方、態度、行動を見直す良いきっかけを与えてくれることでしょう。
それは相手との関係性を大きく変えるきっかけを、きっともたらしてくれるはずです。
「建設的な批判などこの世に存在しない」
「小言はおおごと(大事)である」
これらの言葉を私も胸にしっかり留めて、私も家族との関係を大切にしていきたいと思います。
山口まみ拝
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