こんにちは、ポジティブ心理学博士の山口まみです。
毎日やるべきことが沢山あって、色々と忙しくしているのに、一日の終わりには達成感がなく、逆にフラストレーションや焦りを感じてしまう…
もし、今あなたがその状態にあるのなら、
「大きい石からバケツに入れる」というアイデアが役立つかもしれません。
ここでのバケツは、あなたが一日にこなすことのできる許容量を表します。
毎日、そのバケツに入れるべきこと(やるべきこ)が溢れている…というのが現状ですよね。
ここでやりがちなのが、石の大小(優先順位の高低)に関係なく、小さくて身近なもの、または手軽なものから、どんどんバケツに入れてしまうことです。
そして、気づけば大きな石(本当に大事なこと)がバケツに入りきらず、こぼれ落ちてしまうということが起こります。
ところが、ここで優先順位をしっかり決めて、大きな石からバケツに入れていくと何が起こるでしょうか?
大きな石はしっかりバケツに収まります。
それだけでなく、大きな石の間には、隙間ができます。
小さな石を後から流し込むと、その隙間に小石はきちっとおさまり、バケツから溢れ出るということがありません。
でも、ここであなたは「どうやって優先順位をつけていったらいいの?」という疑問を持っているかもしれません。
そこで鍵となるのが、
「緊急度」と「重要度」という2つの目安。
緊急度の高い事柄は、あなたの注意が今すぐ必要で、それを処理しないと困った状況を引き起こすものです。
これが積もり積もると、心は「反応モード(reaction mode)」になり、焦り、イライラ、自己防衛、狭まった視点などを生み出します。
一方、重要度の高い事柄は、あなたの長期的ゴールや使命の達成、価値観の実現などにつながるものです。
これに取り組むと、心は「対応モード(responsive mode)」になり、穏やかさ、理性、新しい機会に対してオープンな姿勢が生まれます。
この「緊急度」と「重要度」という2つの基準を元に作られたが、以下のEisenhower Decision Matrixと呼ばれるマトリックスです。
マトリックスの中で、優先順位が一番にくるのは「緊急かつ重要」なものであることは分かりますよね。
それは今すぐに取り組むべきことで、これを先延ばしにすると、途端に苦しい状況を生み出します。
では、この「緊急かつ重要」の次に、あなたが日頃、一番多くの時間を割いているカテゴリーは何だと思いますか?
それは、大抵の人にとって優先No.2「緊急でないけど重要」なことではなく、優先No.3「重要でないけど緊急」なことです。
その理由は、「緊急度の高いものは、全て重要である」という勘違いをしてしまうからです。
そして、優先No.2「緊急でないけど重要」なことは、単に緊急でないからという理由づけで後回しにしてしまうのです
けれども実は、この「緊急でないけど重要」なことが、私たちの人生の幸せ、達成感、成功と密接に関係しているのです。
大抵の人は、それが緊急でないばかりに、「いつか時間が空いたら取りかかろう」と考えてしまいます。
しかしながら、その「空いた時間」は、いつまでたってもやってきません。
そうして、気づけば満足感や達成感は得られないまま、常に表面上の「やるべきこと」に追われる毎日を過ごしているのです。
そして、その焦り、イライラ、疲労感を少しでも和らげるために、優先No.4「重要でもなく緊急でもない」(例、ネットサーフィング、Facebook, インスタグラム、ツィッター、ショッピング)に必要以上に無駄な時間を割く、という事態が引き起こされます。
でも、心配はいりません。
これを逆転させる簡単な方法があります。
まず、紙とペンを用意して、「やるべきこと」と「やりたいこと」を全てリストアップしてください。
1つ残らずリストアップできたら、それらを1つずつ丁寧に吟味し、マトリックスの中に入れていきます。
*書き込み用のマトリックスをご用意しました。ご希望の方はこちらからダウンロードできます。
↓↓↓
『書き込み用matrixダウンロード』(pdf)
そして、「緊急でないけど重要」なことをやる時間を、一日の中で必ず設けるようにするのです。
まずは1日30分を目標にしてもいいでしょう。
そのために夜30分早く寝て、朝30分早く起きる。
リフレッシュした頭で取り組めば、30分でも集中してやれることは沢山あります。
加えて、自分の中でその事柄への明確なデッドラインを決めてしまうのです。
すると、その事柄の「緊急度」を高めることができます。
「緊急でないけど重要」なことに、しっかりと時間を割き、真剣に向き合うということは、自分の中に
「主体性」を養うということです。
それが「揺るぎない自分軸」となって、あなたの望む人生を創っていきます。
自分の人生を、もっと意識的に、もっと大切に、生きる。
そのためにも、今日ご紹介した“Eisenhower Decision Matrix”をぜひ活用してくださいね。
山口まみ拝
追伸、只今、5冊目の本を執筆中です。今回は自分が本当に書きたいことを、何の制約もなしに書きたいので、自社から電子書籍として出版することにしました。原稿書きと校正には「究極の終わり」がありませんが、それぞれのタスクの締め切りを決めて11月までには出版できるようがんばります。本書では「こころの心理学」の分野を中心に、「これさえ知っておけば人生怖いものなし!」という内容をお届けします。どうぞお楽しみに!
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