こんにちは、ポジティブ心理学博士 山口まみです。
先日、あるテレビ局から熟年離婚に関する取材を受けました。
ご主人が定年退職するのを機に離婚する人、子供が巣立って2人の間に何も育っていなかったことに気づいて離婚する人、我慢に我慢を重ねて「もう相手の顔も見たくない!」と離婚する人。
実に様々なケースがあります。
もちろん、ご夫婦にとって離婚という選択がいいのか悪いのかというのはケースバイケースです。
DVやモラハラがあれば、「すぐにでも別れた方がいい」と私も思います。
けれども、感情の鬱積やもつれが原因の場合は、短絡的に離婚に踏み出す前に、もう一度『最後のチャレンジ』をされてみるといいのではないかと思います。
ここでいう『最後のチャレンジ』というのは、我慢をやめて、正直な自分でもって相手ともう一度つながろうとする試みです。
離婚を考えている夫婦は、往々にして「相手は自分のことを理解してくれない」という不満が圧倒的に多いものです。
では、「自分が相手に理解してもらうために、また自分が相手を理解するために、何をしてきたのか?」と振り返ってみると、その努力が全く不足していたことに気づかれるかもしれません。
1つ屋根の下に長年一緒に生活しているだけで、良好な夫婦関係が築ける・保てると思ったら大間違いです。
どれだけ一緒に暮らしていても、そこに互いを思いやり理解し合おうとする「対話」がなければ、夫婦の絆は育っていきません。
そればかりか、始終顔をつき合わせているばかりに、互いの嫌なところが頻繁に目について、家庭が不平不満の温床になりやすいのです。
そこで私は一日10-15分でもいいから、2人で対話する時間を設けることをおすすめしています。
それは朝の珈琲を飲みながら、または晩ご飯を食べながらその日一日をあったことなどを話すことでもいいのです。
それだけで、相手は自分に興味感心を寄せてくれているという嬉しい気持ちが湧いてきます。
自分の気持ちを相手に受け入れてもらえると信頼感が育っていきます。
そうして日々「
ポジティブ感情の銀行預金」を少しずつためていくことです。
すると、それが夫婦間で(避けられない)衝突や摩擦が起こったときの緩和剤の役目を果たしてくれます。
夫婦関係は家と同じでメンテナンスが欠かせません。
そのメンテナンスの主軸を握るのが、「心を開いた対話」です。
日頃から対話する習慣をつけておけば、いざという大事の時にも、比較的スムーズにコミュニケーションが図れます。
良いコミュニケーションを図る秘訣は
自分も相手も心の状態がよいときに、相手を責めるのではなく、自分の思い込みを押し付けるのでなく、穏やかに相手の真意を尋ねてみるための質問をしてみることです。
「どうしてあなたはそう思うの?」
「○○についてはどう思う?」
「それはどうして?」
そして、自分の考えや気持ちも、正直に相手に伝える努力をしてみましょう。
相手の考えや気持ちを理解するための対話。
自分の考えや気持ちを理解してもらうための対話。
これを絶え間なく続けていく努力が、幸せな夫婦関係を築く鍵を握っています。
山口 まみ拝
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